
多重露光。川にうつった風景と、駐車場(逆さま)。
引き続き、小山登美夫さんの本を読んでいます。これ
前読んだ「現代アートビジネス」と結構かぶる部分が出てきているので、どちらかでもいいかも。でもほかのギャラリストとの対談なども入っているので面白い。
そういえば、たまたま今週、ラジオにこの小山さんがゲストとしてでています。
j-waveで午前中。今週はまだ出ていると思う。
そちらもつい聞いてしまう。
そのなかで、こんなひと言がある。
「作品を見て、その価値を判断するポイントは、3つある。それは、「技術」、「感情」、そして「主題」だ。」という一文です(P131)。
名画と呼ばれる作品には、必ずこの中の要素のどれかが際立っていると言う。
ピカソの『ゲルニカ』は、「技術」と「感情」が際立っているとか、ムンクの『叫び』は「感情」が際立っているとか。
考えてみれば、当たり前っちゃあ当たり前なんだけれども。
でも、第一線で活躍なさっているギャラリストの目線が、そういう区分で考えられているんだなと思うと、ちょっと面白い。面白いし、作品作りの参考にもなりそうだ。
この作品は、これかな〜とか。
そういえば、会社のブログにも同じことを書いたんですが、脳科学者の茂木健一郎の本に、脳の考え方から見る絵画の見方、みたいな文章がありました。
脳のからくり/竹内薫・茂木健一郎著
それは、人間の脳は、会社でいう部署のように、4つの部署に役割分担(モジュール化)されている。ということ。
1.色彩モジュール型 →たとえばモネの「日傘をさす女 左向き」
2.形態視モジュール型 →たとえばピカソの「泣く女」
3.空間視モジュール型 →たとえばモンドリアンの「しょうが壺のある静物」
4.運動視モジュール型 →たとえばデュシャンの「階段を下りる裸体No.2」
の4つ。
ピカソの「泣く女」は、形態視モジュール ONの絵画。つまり、鼻とか口の形ははっきりしているけど、それらがどこにあるのかわからない書き方になっている。
モネの「日傘をさす女 左向き」は、色彩モジュール ONの絵画。色彩の画家だけあって、色彩に注目して、他のモジュールは弱くしています。
モンドリアンの「しょうが壺のある静物2」は、空間視モジュール ONの絵画。何があるのか形ははっきりしませんが、それが奥にあるのか、前にあるのか、という空間はわかる。
デュシャンの「階段を下りる裸体No.2」は、運動視モジュール ONの絵画。どんな形かはわからないけれど、ダイナミックな動きをはっきりと描いている。
これを読んだとき、なるほど〜と思ったのを覚えています。
脳の本を読んで、絵画がわかったような気が。
そういう見方もあるんだな〜って思った。
これらは全て脳の仕組みに従ってON OFFすることで見えてくる絵画。画家は無意識にそのON OFFをやってのけていたのだから、すごい。
小山さんのカテゴリからしたら、みんな「技術」の分野なんだろうな。
体系化しすぎるのもなんだろなあと思うけれど、雲をつかむようなアートのジャンルがこうやって体系化されると、なんだか面白い。
その雲をつかむようなところがおもしろいといえば面白いんだけれども、なかなか小山さんも言う通り、分かる人がわかればいいっていう、一般受けしにくい分野なのかもしれません。
そんなときは、「篤姫」の母の言葉?
「考えても答えが出なければ感じるままにせよ。」
という言葉を盾にして、感じるのです〜。



